「菩薩(ぼさつ)」は菩提薩埵(ぼだいさった)=ボーディサットヴァを表し、悟りを求める人、努力精進を惜しまず修行道を行く者という意味になります。
すでに仏になる資格を持つにもかかわらず、衆生(しゅじょう)の救済を優先している尊い姿ともされます。
ここでは、よく知られる菩薩について紹介します。
弥勒菩薩(みろくぼさつ)

釈尊の後、未来仏になることが約束されている特別な存在で、弥勒仏(みろくぶつ)とも呼ばれます。
仏の寿命では4千年、人の時間で56億7千万年後に仏になり、この世に現れ衆生を救済すると言われています。
仏像には決まった姿も印相(いんぞう)もありませんが、有名なのは台座に座り、右足を左膝の上に組んで右手で頬を軽く触れている「半跏思惟像(はんかしゆいぞう)」です。
文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
釈尊の弟子であり、実在したマンジュシュリー=文殊師利(もんじゅしり)と言われています。
すぐれた智彗を持ち、仏の智彗=悟りの世界を説く般若心経と結びつきの深い菩薩です。
時代が新しくなると、獅子に乗る姿で表現されます。
普賢菩薩(ふげんぼさつ)
象に乗る姿で表現され、「理」「定」「行」という3つの徳を司る菩薩として知られています。
信仰心を育む力があり、法華経を信じ唱えるものの信仰心を守るため、白い象に乗って菩薩衆とともにやってきます。
地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
お地蔵様でよく知られる菩薩であり、もっとも親しまれている菩薩像と言えるでしょう。
弥勒菩薩と深く関わり、弥勒菩薩がこの世に現れるまでの間、人々の救済のために釈尊から派遣されています。
お坊さんの僧服を身につけ、如意宝珠(にょいほうじゅ)を左手に持ち、錫杖(しゃくぞう)を右手に持ちます。
観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
観音菩薩(かんのんぼさつ)、観自在菩薩(かんじざいぼさつ)とも呼ばれ、どんな状況でも人々を救うため、あらゆる姿と道具を持って現れる慈悲深い菩薩です。
十一面観音(じゅういちめんかんのん)や千手観音(せんじゅかんのん)はその典型例で、ほかにも多彩な姿を持ちます。
単独でも信仰され、住まいは補陀落(ふだらく)という霊地とされています。
日光菩薩(にっこうぼさつ)・月光菩薩(がっこうぼさつ)
薬師瑠璃光浄土(やくしるりこうじょうど)で仕える菩薩です。
如来の向かって右が日光菩薩、向かって左が月光菩薩です。
手に持った日輪と月輪(がちりん)でも見分けられます。
勢至菩薩(せいしぼさつ)
極楽浄土で観世音菩薩とともに仕えます。
阿弥陀如来(あみだにょらい)に向かって左に立ち、宝冠の正面にビンがあれば勢至菩薩です。
虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

虚空は無尽蔵を意味し、広大無辺で無尽蔵の福徳と智彗を持っています。
こちらを本尊として信仰する修行「求聞持法(ぐもんじほう)」は、記憶力が増すと言われ、空海も修行したと言われます。
宝剣と蓮華または如意宝珠(にょいほうじゅ)を持つことが多いです。
まとめ
菩薩像は如来像と異なり、服装がとても派手でにぎやかなのが特徴です。
衣装はもちろん、髪型や持ち物、乗り物や台座も変化に富んでいるので、そこからどの菩薩か推測することもできます。
















