グリーフケアは、大切な人を失った悲しみから立ち直るための一つの方法です。
悲しみに寄り添うケアと言われますが、具体的にどのようなところでどのようなケアをするのか、まとめてみましょう。
グリーフケアとは

「グリーフ」は英語で、深い悲しみや苦悩、悲嘆という意味を持ちます。
大切な人やもの、事柄を失った時に起こる強い喪失感から抜け出す道を見つけるために、グリーフケアは病院や専門家によるカウンセリング、ワークショップなど多彩な手法で行われます。
具体的には、グリーフワークと呼ばれるプロセスに沿った気持ちの整理が中心です。
「ショック期」から「喪失期」を経て「閉じこもり期」に入り、その後「再生期」というプロセスをたどっていくのが一般的ですが、その間を無理なくサポートする必要があります。
どれくらいの時間がかかるかは一人ひとり千差万別で、一度落ち着いたからといってそれで終わりとは限らず、突如激しい悲しみがぶり返すことも少なくありません。
グリーフワークは回復と後退を繰り返し、少しずつ元の状態へ戻る長い道のりです。
その間、悲しみに寄り添い、その人を支えて立ち直ることができるようにサポートするのがグリーフケアです。
どのような症状が出るのか
歴史的には1960年代にアメリカで始まり、ヨーロッパへ広がり、日本へも伝わりました。
悲しみから立ち直るまで時間がかかる場合、一人で抱え込んで社会から孤立してしまうこともあります。
日本ではその間、医療機関や市民グループなどがグリーフケアに取り組む仕組みができています。
グリーフケアが必要とされる症状や反応はいくつかありますので、それぞれ見ていきましょう。
心の症状
悲しみや寂しさだけでなく、罪責感や自責の念を持つ場合もあります。
思慕や絶望感、自尊心の欠如のほか、非現実感や鬱、不安や怒り、敵意などを感じることもあり、幻覚を見ることもあります。
身体の症状
日常生活に支障を来す不調が現れます。
不眠や食欲喪失、疲労感や気力喪失のほか、呼吸障害や頭痛、嘔吐、動悸といった身体的不調が現れることもあります。
また、故人と同じ症状が出現したり、治そうとして薬やアルコールに依存したりすることも少なくありません。
行動・認知の反応
号泣したり、ぼーっとして注意力が低下したり、日常の行動パターンを忘れてしまったりすることがあります。
また、故人の行動を模倣する場合もあります。
どのようなケアを行うのか

グリーフケアでは、まず悲しみを肯定することから始めます。
悲しいと感じていることを認め、無理に抑え込まず、平常に振る舞ったり明るくしたりするのをやめます。
感情を外に吐き出すことも必要で、怒りや後悔などあらゆる感情をそのまま吐き出すのが効果的です。
グループワークでは、そうした感情を吐き出すため、同じ境遇の人が集まり、共感できる部分を見つけやすい状況を作ることもあります。
葬儀などのセレモニーもグリーフケアの一環です。
悲しみや怒りなどが許容される場で感情を出し、同じ気持ちを共有する人たちで故人について語り合うことで、ケアできることも少なくありません。
ただ、あまりに悲しみが深い場合、病院や専門アドバイザーからグリーフケアを受けましょう。
グリーフケア外来もありますので、うつ病などを発症してしまう前に、専門病院でグリーフケアを受けることが大切です。
まとめ
グリーフケアは専門外来のある病院もありますが、病院以外ではグリーフケアアドバイザー資格を持つ専門家に頼る方法もあります。
日本グリーフケア協会という団体もあるので、問い合わせるとワークショップに参加できるでしょう。
また、葬儀社がグリーフケアの一環として遺族交流会などを主催する場合もあります。
いずれにせよ、深い悲しみから立ち直るには、長い時間が必要です。
気持ちを受け入れ、そのまま吐き出せる場を持つことが大切だと言えます。
















