三回忌法要は、3回目の命日に行う法要です。
故人が亡くなった日が1回目の命日なので、三回忌は故人が亡くなって満2年のタイミングの法要となります。
どのようなことをするのか、最近の事情も含めて解説します。
年忌法要の意義
冒頭でも触れた通り、三回忌法要は3回目の命日(満2年)に行う法要です。
仏教では人が亡くなって49日間この世とあの世の間にとどまり、その後来世の行き先が決められると言われています。
その後、中国の「十王信仰(じゅうおうしんこう)」の影響で一周忌と三回忌にも故人があの世で裁きを受けるとされ、法要が行われるようになりました。
特に三回忌は最後の裁きとなり、大切な節目と言われています。
基本的にすべての年忌法要は故人の冥福を祈るもので、故人を忍び供養するために行います。
小規模な三回忌法要が増えている
昔のように、年忌法要にたくさんの人を招いて執り行うのは難しい時代になりました。
ささやかに行いたいと考える人が多くなり、三回忌を家族だけで小規模に行う人も増えています。
もともと法要に招く人に明確な決まりはありません。
親、子、兄弟姉妹など身内のみで行う場合や同居家族のみで行う場合も多くなりました。
参列者が家族のほかにいなければ、返礼品や食事代などの出費がありません。
ゆっくり落ち着いて供養することもできますし、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行により、同居家族以外は呼ばないことも多くなっています。
親族にあらかじめ話して理解してもらい、菩提寺があるなら確認しましょう。
「諸事情で三回忌は行わない予定である」「僧侶は呼ばずに供養したい」といったように、一言相談するのが望ましいでしょう。
場合によってはどのように供養すれば最適かを教えてもらえることもあります。
家族だけの三回忌法要の挨拶状
三回忌法要を行わない、もしくは家族のみで小規模に行うという場合、挨拶状を作成して親戚の方々に送りましょう。
ポイントは「〇〇の三回忌法要」というように、故人名と施主、関係性などを記載することです。
忌み言葉と重ね言葉を使わないように注意し、理由やお詫びも添えましょう。
まとめ
故人が亡くなってから3回目の命日、満2年の三回忌に行うのが三回忌法要です。
故人の冥福を祈る大切な法要ですが、どうしても執り行うことが難しい場合には、親族や菩提寺に相談のうえ、家族のみで供養するのも一つの方法です。
法要は、今を生きる人たちのための行事でもあります。
執り行うことで心が豊かになり、安心して故人の冥福を祈ることができます。