写経は今、心を落ち着けてくれる、ということでさまざまな場所で流行しています。
そもそもこの写経はどのようにして日本に広まったのでしょうか。
実際に自分で写経をする時、どんな道具を用意すれば良いのでしょうか。
今回はそれらについて詳しく説明していきます。
写経の歴史

写経とは経文(きょうもん)を筆などを使って写し書きする作業です。
今となっては印刷術が発達したため、本などを発行する際はパソコンで作ったファイルをコピー機などで印刷すれば誰でも読める文書ができます。
しかしながら、印刷術がなかった時代は経文を自分の手元に置くためにはそれを書き写すしか方法がありませんでした。
仏教が始まったのはインドですが、それが広まるにつれて中国にも渡るようになります。
中国の仏僧たちは、自国に仏教を広めるために漢字で書かれた経文を複数作らなければなりませんでした。
この過程で写経という文化が徐々に発展していくこととなります。
日本では写経がどのようにして広まったか
朝鮮半島を経由して、日本にも六世紀頃仏教が伝えられました。
日本では漢語が読める人たちが多かったため、わざわざ経文を日本語に翻訳する必要はありませんでした。
しかしながら、経文を自分で書き写すことでそこに書かれた思想を体得できる、ということで写経は広まっていきます。
日本での写経の始まりとされる有名な例としては、673年に天武天皇が自ら『一切経(いっさいきょう)』を写経したことが挙げられるでしょう。
天武天皇は写経の効用をよく知っていたため、自らが建立した国分寺や国文尼寺などに写経所を設けるまでになります。
天皇自ら写経をし効用を確かめたということで、一気に写経は貴族や仏僧などの間で流行するようになっていきます。
こうして写経の習慣はその後全国各地で定着するようになりました。
写経はどのように行えばいいか

写経は見本を踏まえながら書き写していく作業です。
経文が書かれた文書ならなんでも良いです。
もちろん、明朝体やゴシック体などで書かれた文書を見本にしても良いですし、筆で書かれたものを見本にしても良いでしょう。
写経をする際はできれば墨を使って毛筆で写し書いていくのが望ましいですが、筆ペンや鉛筆でもかまいません。
書店などに行けば、筆で書かれた経文の見本に加えて、筆やすずり、墨や料紙などがセットで販売されています。
写経のために何を用意すれば良いかわからない、という人は初心者用のセットを買うようにしましょう。
おすすめの見本は?
初心者におすすめの経文としてよく挙げられるのが「般若心経(はんにゃしんきょう)」です。
仏教に通じていない人にも知られている般若心経ですが、その要因の一つは短いことにあります。
全文は262文字にすぎず、全部丁寧に書き写しても30分以下で終えることができるでしょう。
そのほか、日本の多くの家庭は仏寺の檀家になっています。
仏壇などを探せば仏寺から贈与された経文が見つかることもあるので、それを見本にしながら写経をしても良いでしょう。
まとめ
写経は長らく続いてきた伝統文化とも言えるものです。
それゆえ、難しいものなのではないか、とイメージしている方も多くいるでしょう。
しかしながら、筆と紙さえあれば誰にもできるものですから、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。
















